――設計を進める上で意識された点はありますか?
伊藤氏:沖縄の住文化には、風や光を取り入れ自然と共に暮らす知恵があり、それを現代的に解釈しながら取り入れることを意識しました。新都心らしい新しさと、沖縄に根ざした伝統や自然環境の継承、両方を融合させた住まいを目指しています。
――建物の外観やファサードデザインのポイントを教えてください。
高宮氏:前面の広い道路に対して開かれた空間を生かし、バルコニーや軒のデザインにこだわりました。建物の積層感を生かした水平ラインと、周囲の緑と調和するランドスケープの延長のようなデザインを施しています。また、沖縄の伝統を感じさせる琉球石灰岩や木目調素材を用い、上質で落ち着きのある表情を創出します。
――ランドスケープデザインについてはいかがですか?
伊藤氏:原生林の緑を建物内外から楽しめるよう大開口を設け、陰影や奥行きを演出。歩行者と車の動線を分離し、安全性にも配慮しています。街に対して直接開くのではなく、一度“引き”をつくることで、都市から住まいへと空気感が切り替わるようなアプローチとしました。ファサード側は水平ラインと木目調素材で柔らかさを出し、駐車場側は垂直方向のデザインと石材で重厚感を表現。2面性のあるランドスケープにより、時間帯や動線によって多様な印象を与えることを意識しています。
――入居者の方々へのメッセージをお願いします。
高宮氏:時代に流されない普遍的なデザインを意識し、この地の自然や文化を生かした住まいを計画しました。都市的な利便性と、沖縄らしさや自然の豊かさを感じられる空間で、長く心地よく暮らしていただけたら嬉しいです。