マンションは実にさまざまな材料や部材から構成されていますが、これらの材料や部材には“耐用年数”があるので、その耐用年数に応じていつかは、建築された当初の原状に戻すかそれに近い程度までの“大規模修繕”を行わなければならない時期が到来します。
その時期を予測し、その時に修繕費用がいくら必要なのかを想定し、備えておくのが『長期修繕計画』です。
通常『修繕積立金』は、『長期修繕計画』を基に設定されるのが普通です。
また、『修繕積立金』は以下の3つの方式より設定されるのが一般的です。

均等積立方式 資材・数量等を勘案の上、該当する金額を代入して長期修繕計画に対応する期間の総額を算出し、その金額を同期間の月数で割り戻した金額を月額とする方式。
経済的に可能であれば最も望ましい方式といえる。
段階増額方式 均等積立方式同様総額を算出し、購入者の当初月額負担を軽減するため、一定期間ごとに段階的な増額を行い最終的に必要となる総額と一致させる方式。
一時金徴収方式 段階増額方式同様総額を算出し、積立金総額との不足額を明らかにするとともに、不足する金額が大規模修繕時に一時金等により徴収されることを購入者に予め明示する方式。
一時金徴収・増額等不確定要素の多い方式といえる。

新築マンションの場合、修繕積立金は分譲会社が設定するのが一般的なため、当初の修繕積立金額だけでなく、長期修繕計画を基にした先々の修繕積立金額も認識しておくことが必要です。

なお、修繕積立金に関しては、当初の修繕積立金額だけでなく、長期修繕計画を基にした先々の修繕積立金額の認識(検討しているマンションの長期修繕計画がどの方式により設定されているか)しておく必要があるでしょう。