家族の誕生日や結婚記念日など特別な日には食卓もちょっとおしゃれな雰囲気にコーディネートしたいですね。お客様を招いてのホームパーティーでテーブルを素敵に飾りたいと思っている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は食事やパーティーがもっと楽しくなるテーブルコーディネートの基本をまとめてみました。セッティングはどのようにすればいいのか、コーディネートのテーマの決め方、お皿やグラスなどアイテムの選び方などを説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
まずは、洋食と和食それぞれのセッティングの基本を覚えましょう。
テーブルセッティングの基本
テーブルセッティングとは、食事をするときに食器やナイフなどをどこにどう置くか、その並べ方のことです。基本さえ知っておけばセッティングは難しくありませんし、基本を守ることで他の人の迷惑になることなく気持ちよく食事をとることができます。ぜひ、マスターしてください。
洋食のセッティング
フォーマルな洋食のセッティングではお皿はテーブルの端から指2本分、カトラリー(ナイフ、フォーク、スプーンなどのこと)は指3本分空けるなどこまかなルールがあります。でも、家での食事ならばそこまでこだわらなくても大丈夫です。
これだけはマスターしておきたい基本的な並べ方を次にまとめてみました。
- 正面真ん中にお皿を置きます
- ナイフはお皿に向かって右側に置き、刃はお皿側に向けます
- フォークはお皿の左側に置き、フォークの先が上を向くようにします
- スプーンを置くときはナイフの外側に置きます
- グラスはお皿の右上に置きます
- ナプキンはお皿の上かフォークの左側に置きます
レストランのようなフォーマルな食事ではカトラリーを何組か並べて料理ごとに使い分けるルールがあります。しかし、家での食事ならばナイフやフォークは一組だけでいいでしょう。デザートや飲み物に使うカトラリーはその都度出すようにしましょう。
和食のセッティング
和食のセッティングの基本になるのは「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」、ご飯と汁と3種のおかずのことです。一汁三菜の並べ方をぜひ覚えてください。
- 一番手前にお箸。箸置きを左に、手で持つ方を右に置きます
- お茶碗(飯碗)は向かって左、汁椀は向かって右に置きます
- 焼き魚や肉などの主菜は右上に置きます
- 煮物などの副菜は左上に置きます
- 主菜と副菜の間にあえ物などの副菜を置きます
和食では大皿料理が何皿も置かれたり、そのための取り皿が必要になったりしますが、お茶碗と汁椀の位置はいつも同じです。
基本を覚えたらこれからが本番、テーブルコーディネートはテーマが大切です。
コーディネートのテーマを決める
セッティングの基本が理解できたら、いよいよコーディネートです。ここで大切なのは「テーマ」です。ちょっとおしゃれな飾り付けをしたり、素敵なものを集めてテーブルに置いたり、それだけでももちろん食卓は魅力的になりますが、テーマをしっかり決めてコーディネートすれば、さらに家族やお客様に喜んでもらえるはずです。
クリスマス、ハロウィン、お正月などはイベントそのものがテーマになるのでコーディネートも考えやすいですね。一方で誕生日、卒業・入学祝い、結婚記念日、ホームパーティーなどは難しいかもしれません。そこで次の2つのテーマで考えてみることをおすすめします。
- 季節をテーマにする
- カラーをテーマにする
お子様の卒業・入学祝いなら春をテーマにして桜の花びらをデザインしたお皿を使ってみる、秋の結婚記念日ならば実際の紅葉をテーブルに飾り付けてみるなど、季節をテーマにすればいろいろとアイデアが湧いてきそうですね。ただし、あまり過剰になって、本来の目的の「食事を楽しむ」ことが二の次にならないよう注意しましょう。カラーについては、次でくわしく説明します。
テーブルコーディネートでは色使いがとても大切です。
差をつける配色のテクニック
色をテーマにしたテーブルコーディネートでは、最初にテーブルを覆うテーブルクロスの色を決めるとスムーズに進みます。季節感を演出するのか、イベントに合ったカラーにするのか、いろいろイメージを膨らませながらメインのカラーを選んでください。
季節に合わせるならば春は淡いピンクなどのパステル調、夏は青系統のクールカラー、秋なら茶系を中心にしたアースカラー、冬は暖かみのある赤や黄色系統のウォームカラーがおすすめです。イベントならばクリスマスは赤や緑などテーマカラーを使います。お部屋のインテリアの色やお皿の色とのマッチングでメインカラーを選ぶのもいいでしょう。あとはアクセントになる反対色をテーブルマットやナプキンに使えば全体がおしゃれにまとまります。
小物使いも、ぜひ工夫してみてください。
小物を使ってさらに雰囲気アップ
テーブルコーディネートでは小物を効果的に使うのも大きなポイントです。
例えば、ソルト&ペッパーなど調味料類の容器、ナプキンリング、和食の時の箸置きなどは種類も豊富なので季節やイベントテーマに合わせたデザインのものを選んでみましょう。また、パーティーの時のネームスタンドに季節に合わせた色のリボンをあしらうのもいいですね。季節感が演出され、お客様に喜んでもらえます。
大きな花瓶に入った花などテーブルの中央に飾るものはセンターピースと呼ばれます。季節やテーマカラーにあった花はテーブルの上をより華やかにします。
夜はキャンドルの光で空間を演出したり、照明を壁に当てたり、テーブルコーディネート以外に全体的な雰囲気づくりをすることも楽しさを演出するポイントです。
次はアイテムごとにその選び方を紹介します。
基本アイテムの選び方
テーブルコーディネートで特に大切な4つのアイテムについて、選び方とその注意点を紹介します。
お皿は色と大きさが決め手
お皿は用途に応じて大きさが違うので、選ぶ前にどのような種類のお皿があるのかを知っておきましょう。
プラター(直径27~33cm前後)
オードブルなどによく使われる大皿です。
ディナー皿(直径27cm前後)
前菜や主菜用で、一番よく使われるサイズの皿です。
デザート皿(直径21cm前後)
デザートの他にサラダやライス用としても使われます。
スープ皿(直径20cm前後)
深さのある皿で煮込み料理やパスタにも使われます。
新しくお皿を揃えるならば、まず定番の白い食器がおすすめです。白ならどんな料理にも合わせやすく、食材の色も引き立ててくれるので料理がおいしく見えます。料理本やレストランでも白の器を基本にしていることが多いですよね。
白いお皿のみのコーディネートは統一感が出ますが、食卓が少し落ち着きすぎてしまいます。同じ白でも楕円や長方形、正方形など形に特徴のある食器を使ったり、アクセントになる青や黄色などのお皿をプラスしたりすると食卓が引き締まります。和食はもちろんですが洋食に日本の焼き物の皿を使ってみるのも変化が出ておもしろいですよ。
形や高さの違ったグラスを揃えて立体感を
ワイングラス、シャンパングラス、そして、ビールなどを飲む時に使われるゴブレットなどグラスにはたくさんの種類があります。なるべくいろいろなグラスを揃えましょう。形や高さの違ったグラスがいくつかテーブルに並ぶと立体感が生まれて見ているだけで楽しくなります。
多くのグラスを揃えられない場合は、使い回しがきくワイングラスをいくつか揃えるといいでしょう。水やソフトドリンク用としても使えますし、アイスクリームやオードブルなどを入れてみるのもおすすめです。
テーブルリネン選びはまず「色」から
テーブルリネンとは、テーブルクロスやテーブルマット(ランチョンマット)、ナプキンなど食卓で使う布の総称です。リネンを使うこと自体が一番簡単にできるテーブルコーディネートだともいえます。
テーブルリネンを選ぶときには「配色のテクニック」でも紹介したように色の選択が一番大事です。テーブルリネンは食卓の面積の多くを占めるので、テーブルコーディネートの全体の印象を決める大切な役割を果たすからです。メインカラーとアクセントカラーを上手に使って、食卓にメリハリを付けましょう。
主なテーブルリネンについてここで簡単に説明しておきます。
テーブルクロス
テーブル全体を覆う大きな布で、天板から20~30cm垂れる大きさのものを使用します。
アンダークロス
テーブルクロスが滑らないようにその下に敷きます。
テーブルマット
テーブルクロスのようにテーブル全体を覆うのではなく一人ひとりの料理のためのクロスです。45cm×32cmが一般的な大きさです。
テーブルランナー
テーブル中央を横断するように敷く幅30cmほどの布です。
ナプキン
食事の際に服が汚れるのを防いだり、食後に口の周りを拭いたりするためのクロスです。お洒落に折ってお皿の上に置けば食卓のアクセントになります。
テーブルクロスを使う場合はテーブルマットを敷かないこともあると思いますが、ご家庭では正式な形にこだわることもないでしょう。木のテーブルなどその素材感を活かしたい場合はテーブルランナーを使うとアクセントになって効果的です。
カトラリーは食器との相性で選びましょう
カトラリーは、デザインも豊富で手軽な価格のものから高価なものまで種類はいろいろです。カトラリー選びでは食器やグラスとの統一感を大切にしてください。シンプルなタイプを選べばコーディネートもしやすくなります。
最後にモデルルームでのアイデアをご紹介します。
ライオンズマンションのモデルルームのテーブルコーディネート
写真:ライオンズ札幌中央レガシア 分譲済
色を主張しないグレーで揃えたお皿やランチョンマットが、中央に飾られた紫色の花をぐっと引き立てています。
写真:ミッドマークス円山 桜の邸・杜の邸 モデルルーム(分譲済み)
木の質感を活かしたテーブルの上に置くカトラリーとナプキンリングは、ゴールドで揃えてあり、シンプルでありながら程よくゴージャスな雰囲気のテーブルコーディネートです。
センターピースとして置かれたキャンドルや背の高いワイングラスが立体感を演出しています。記念日にはこんなテーブルコーディネートもいいですね。
テーブルコーディネートは基本的なルールさえ知っておけば、あとはそれほど難しく考える必要はありません。まずはリネンを1つプラスしてみることから始めてもいいのではないでしょうか。いろいろ工夫しているうちにどんどん楽しくなってきますよ。
食卓が変われば、料理もさらにおいしくなり、お祝いの気分も高まります。このコラムを参考にぜひいろいろと試してみてくださいね。