私たちの周りにはたくさんの色があります。ファッションやインテリアでは、その組み合わせを楽しむことができますね。ただ、ファッションでは色の組み合わせを楽しんでいるひとでも、インテリアでは色を決める範囲が広いことや、洋服と違って家具は高価なので失敗ができないからなど、部屋のカラーコーディネートは難しいと感じているひともいるかもしれません。
そこで、今回は部屋のカラーコーディネートの基本について、以下の3ステップについて解説しています。また、困った時に頼りになる無彩色の使い方についても紹介していますので、インテリアの色選びに悩んでいるひとはぜひ参考にしてみてくださいね。
- STEP1 自分の好みの色を確認する
- STEP2 キーカラーで視線が集中する場所を作る
- STEP3 アクセントカラーを活用する
- 困った時に頼りになる無彩色「白・黒・グレー」の使い方
目次
STEP1 まずは自分の色の好みを確認してみよう!
たくさんある色の中から組み合わせを選ぶことは楽しいことですが、逆に選択肢が多くなりどうやって色を選べばよいか分からないこともあると思います。
そんなとき、インテリアコーディネーターは、住むひとのタイプや色の好みをベースに色彩計画を立てます。その手順を参考にして、自分の色の好みを確認してみるとよいでしょう。
洋服の趣味には色の好みが表れやすいと言われています。自分の洋服を見返してみるなど、色のことを意識しながら様々なものを見てみると自分の色の好みが改めて分かると思いますよ。
STEP2 自分が好きな色をキーカラーにしてフォーカルポイントを作ろう!
自分の好きな色が確認できたら、その色をキーカラーとしてフォーカルポイント(視線が集中する場所)をつくりましょう。フォーカルポイントがあることで部屋に見せ場がうまれます。
具体的には、空間の主役となるような大きな家具やカーテンを自分の好きな色にしてみましょう。
また、キーカラーは部屋の印象を決める色になります。たとえば、同じソファが置かれている部屋でも、ソファカバーを赤から茶系に変えるだけで、ポップな印象から落ち着いた感じになり雰囲気が一変しますね。
部屋の中で一番目立ち、部屋の空気を作っているモノを自分の好きな色にすることで、自分にとって居心地のよい空間ができますね。
茶系のソファやダイニングテーブルがキーカラーとなっている部屋
STEP3 キーカラーに合わせてアクセントカラーを置いてみよう!
自分の好きな色でフォーカルポイントを作ったら、その周辺にアクセントカラーを置きましょう。アクセントカラーとは、色の配分が少なくても部屋のアクセントとなる色です。そのためキーカラーに溶け込むような色ではなく、色相環上で向かい合う位置にある補色同士(赤と緑、青と橙、黄と紫など)を合わせるのもいいかもしれません。
女性のファッションに例えるなら好きな色のワンピースに合わせたアクセサリーをつけたり、バッグを持ったり。男性ならスーツの色に合わせてネクタイやポケットチーフでアクセントをつける。そんなイメージでコーディネートを楽しんでみましょう。
具体的には、キーカラーの周辺にあるクッションやソファカバーなどの布製の小物類、絵画、花瓶やガラス製品、切り花やインテリアグリーン、食器類などは利用しやすいので、おすすめですよ。
クッションや食器などの小物類を同じような色の配色にしている部屋
困った時に頼りになる無彩色「白・黒・グレー」の使い方
無彩色と呼ばれる「白、黒、グレー」は、インテリアで困ったときに頼りになる色です。
どんな色とも相性がよく、カラーコーディネートに無彩色を入れることで他の色を引き立て、全体を生き生きとさせるといわれています。
白の使い方
白は清潔感を感じさせるとともに、インテリアをコーディネートする際、失敗しない色といわれています。背景色に使われることが多く、壁の色は白が最も多いでしょう。ただ、白といっても、真っ白、オフホワイト、クリーム色、パールホワイト、アイボリーなどの色があり、その色合いは様々です。どの白を使えばよいのかはその部屋の状況によるといわれています。たとえば自然光が降り注ぐ部屋であれば、新鮮ですがすがしい白。あまり日当たりのよくない部屋であれば、暖かみのあるクリーム系の白がオススメです。
白を基調とした明るい部屋
黒の使い方
光も色もない状態を表す黒は、白と違って壁などの背景色に使われることはほとんどありません。しかし、周囲の色を引き締めてより目立たせる効果があります。共に無彩色で明度が最も明るい白と、最も暗い黒を組み合わせることで、それぞれがキリッと引き立ちフォーマルな印象を与え、高級感を演出したいときにも役に立ちます。
グレーの使い方
無彩色であるグレーは、色相を持っていないので自己主張せず、他の色との相性がとてもよく使い勝手がよい色です。好きな色との組み合わせを自由に楽しんでみましょう。また、グレーには上品でおしゃれな印象を与える心理的効果があるので、背景色に使うと洗練された印象を生み出す力があります。
色は専門的に研究され、その使い方に関する知識や技能も整理されています。キーカラーやアクセントカラーを決める際に、色の知識も活用できます。色の使い方の基本を押えつつも、難しく考えすぎずに自分の好みを活かして部屋をコーディネートできれば理想的ですね。自分の好きな色に囲まれた暮らしを楽しんでみましょう。