団体信用生命保険(団信)は、住宅ローンを組んだ方が死亡した場合や所定の高度障害状態になった場合に支払われる保険金で残りのローンが全額返済される生命保険です。保障期間はローン返済が終了するまでです。

最近では、「団体信用生命保険」にも、さまざまな特約がついた商品が登場してきています。
これらの特約付きの団信は、死亡や高度障害状態はもちろんのこと、特定の疾病が原因で所定の状態が続いたり、介護状態になったときでも保障されます。

主な団体信用生命保険の特約

  • 3大疾病特約
    ⇒ 悪性新生物(上皮内がんは除く)と診断確定されたり、急性心筋梗塞、脳卒中で所定の状態が続くと保険金が支払われ、ローン残高が0になる。

  • リビングニーズ特約
    ⇒ 余命6ヶ月以内と判断された場合にも保険金が支払われ、ローン残高が0になる。

  • 介護保障特約
    ⇒ 所定の要介護状態と判断された場合にも保険金が支払われ、ローン残高が0になる。

  • 7大疾病特約
    ⇒ 3大疾病のほか、高血圧性疾患、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変の4生活習慣病で1カ月以上就業できない状態が続くと、毎月のローン返済相当額の保険金が支払われ、さらにその状態が13カ月以上続くと、残りのローンが保険金で一括返済される。

    など

※特約をつけた場合、別途保険料がかかったり、金利が上乗せになり、負担が増える場合があります。

選ぶ場合の留意点

  • 免責要件があるので、事前に保険金が支払われる要件を確認すること。
  • 保険料を別途支払う必要があったり、ローン金利が0.2〜0.3%上乗せになる場合があるため、増える負担額を確認すること。

住宅ローンの「団体信用生命保険」にこれらの特約を付けることを検討する場合、すでに別途加入している医療保険の内容なども確認し、必要以上の保障をつけてしまって家計の圧迫を招くことのないように配慮したほうがいいでしょう。

また、ふつうの医療保険に加入せずに、その分を団信の医療特約でカバーしようとは考えないほうがいいでしょう。団信についている疾病特約は、あくまで住宅ローンに付随するものです。保障期間は住宅ローンの返済期間が限度であり、保障金額もローンの返済にかかわる部分のみです。医療費や生活費を直接保障するものではありません。あくまで、住宅ローンの返済中に、死亡や高度障害以外の疾病に罹患してローンが払えなくなる不安に備えて加入するものです。