表面利回り計算式

想定される年間家賃収入 ÷ 物件の購入価格表面利回り

「表面利回り」は、物件価格に対してどの程度の家賃収入が得られるかという表面的な収益性を表す数値です。
計算式からもわかるように、維持管理費など、マンションの保有にかかるコストを計算に入れていませんので、実質的な利回りとは異なります。

具体的な計算例を基に比較してみます。

物件A 価格(税込み) 1,500万円   想定家賃月額 7万円
物件B 価格(税込み) 4,000万円   想定家賃月額 15万円

☆物件A 表面利回り
7万円×12か月 ÷ 1,500万円 = 0.056(5.6%)

☆物件B 表面利回り
15万円×12か月 ÷ 4,000万円 = 0.045(4.5%)

2つを比較すると、物件Aのほうが「利回りが高い」、つまり、表面的にはより大きな収益が得られそうと言うことができます。

「実質利回り」は、マンション経営にかかる経費等を考慮して計算した利回りです。 マンション経営にかかる経費には、購入時の諸費用以外にも固定資産税・都市計画税、管理費・修繕積立金、不動産仲介手数料などがあります。

実質利回り計算式

年間家賃収入 - 年間経費 ÷ 物件の購入価格 + 購入時諸経費実質利回り

同じようにして、物件Aと物件Bを比較してみましょう。

物件A 価格(税込み) 1,500万円   想定家賃月額 7万円
管理費+修繕積立金月額 3万5000円、固定資産税 5万円、
不動産仲介手数料年間 12万円 購入時諸経費 50万円
物件B 価格(税込み) 4,000万円   想定家賃月額 15万円
管理費+修繕積立金月額 2万円、固定資産税 9万円、
不動産仲介手数料年間 6万円 購入時諸経費 100万円

☆物件A 実質利回り
(7万円×12か月-3.5万円×12か月-5万円-12万円)÷(1500万円+50万円)=0.0161(1.61%)

☆物件B 実質利回り
(15万円×12か月-2万円×12か月-9万円-6万円)÷(4000万円+100万円)=0.0344(3.44%)

実質利回りでみると、物件Aよりも、物件Bのほうが有利になることがわかります。

不動産経営を検討する場合は、表面利回りではなく実質利回りで試算しておく必要があります。さらに、突発的な修繕費の支出や、賃借人が決まらない空室リスクなどのリスクがあることも想定しておく必要があります。