GOOD DESIGN AWARD
グッドデザイン賞受賞
2022年/
分譲集合住宅
ライオンズミレス西新
コンセプト
福岡市西部の中心地西新エリアに建つコンパクト分譲住宅です。敷地前面に配置した緑豊かな「小さな森」や、緑地と一体化した「森のラウンジ」、「波光」をイメージした柔らかなファサードにより、自然とのふれあいを心地よく感じられるサードプレイスを有し、時間により移ろう風景を提示する新しいコンパクトマンションの在り方を提案しました。
主な特徴
1.居住者や道行く人に心地よさを提供し、街に潤いをもたらす、人と街を緑でつなぐ「小さな森」の設置
2.「小さな森」と「森のラウンジ」により、効率重視のコンパクトな住まいに対し、新たなサードプレイスを提案
3.波光をイメージした縦ルーバーとアール形状のスラブによるファサードが、時間で移ろう新しい景観を街に提示
2.「小さな森」と「森のラウンジ」により、効率重視のコンパクトな住まいに対し、新たなサードプレイスを提案
3.波光をイメージした縦ルーバーとアール形状のスラブによるファサードが、時間で移ろう新しい景観を街に提示
企画・開発の背景
福岡市は人口転入超過数が全国でも多く、近年単身転勤者やDINKsも増加傾向にあり、起業家や女性が多く住まう街です。こうした層に向けた30~40m2前後のコンパクトな住まいは、事業効率のため、永く住まうことを考慮した物件は少なく見受けられます。本物件が位置する西新駅周辺は、中心市街地から近く、市内随一の商店街が広がり生活利便性が高いことから人気が高まっている街です。一方で、かつて江戸初期には「百道松原」や玄界灘の海岸線が眼前に広がり、豊かな自然と共存し暮らせる場所でしたが、埋め立てと開発が繰り返された結果、海辺は遠のき、自然が感じられない場所ともなっています。本計画では、効率性を重視するだけではなく、単身・DINKs層が指向している活動的で自分らしさを求める生活様式に加えて、地域由来の緑や自然とのふれあいを心地よく感じられる、魅力ある住まいを提案したいと考えました。
審査委員の評価
住戸面積30~40m2前後のコンパクトな分譲マンションである。この面積の集合住宅は事業効率を優先した事例が多いが、本件は自然な造形を意識した外構計画や、緑を身近に感じられるサードプレイスにより、ゆとりある計画となっている。特に「小さな森」は決して広い庭ではないが、あえて狭めに作られた通路幅や築山による地面の起伏など、歩きたくなる都市の緑地帯が作られている。角をアールにしたスラブラインや、見付が細い縦ルーバーの採用などが建物ファサードに柔らかい印象を与えており、活気ある福岡・西新の街並みにも溶け込んでいる。調和のとれた全体計画がなされている点が高く評価された。
物件概要
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物件名ライオンズミレス西新(分譲済)
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所在地福岡県福岡市早良区城西3丁目42番1(地番)
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交通福岡市営地下鉄空港線「西新」駅徒歩4分
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敷地面積857.25m2
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建築面積396.27m2
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延床面積3241.63m2
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構造・階数鉄筋コンクリート造、地上13階建て
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総戸数60戸
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事業主株式会社大京
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設計・監理株式会社IAO竹田設計
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施工株式会社旭工務店
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着工2020年5月11日
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竣工2022年1月14日