マイホームを購入するときは、それまでの家計を見直すいいキッカケになります。 購入後は、住宅ローンの返済をしながら、生活費や子どもの教育費などを支出し、子どもの高校・大学への進学資金の準備をすることになります。夫婦の老後にも備える必要があります。
これらのことをバランスよく行っていくためにも、家計を見直してムダを省き、メリハリのある支出を行いながら、貯蓄もする。そして、繰上返済も積極的に行って、早く住宅ローンを完済できれば、その後の生活が豊かになります。

家計にゆとりを生み出す方法は次の2つです。

  • 収入を増やす
  • 支出を減らす

収入を増やすには、妻が専業主婦の場合は、仕事をはじめて収入を得るなどの方法があります。年間の手取り収入が100万円でも10年間で1,000万円になり、家計に大きな貢献ができるはずです。

支出を見直して削減する際のポイントは次の通りです。

  • 満足度が低いものへの支出の削減
  • 家計の中の「固定費」の代表格である生命保険の見直し
  • 家計の中の使途不明金の把握と削減

ローンで住宅を購入する場合、一般的には「団体信用生命保険(団信)」に加入します。団信に加入していれば、ローンの返済中に契約者が死亡したり高度障害状態になった場合、支払われる保険金でローンは完済されます。遺族はローンの返済を引き継ぐことなく、マイホームに住み続けることができます。

いっぽう、賃貸住宅に住んでいるときに一家の大黒柱が亡くなった場合、遺族はそれ以後も家賃を払い続けなければなりません。
つまり、住宅を取得してローン返済をしているときよりも、賃貸住宅に住んでいるときのほうが、「家賃×住み続ける期間」分だけ、生命保険で準備する保険金額を多く設定する必要があるのです。

逆に言えば、賃貸住宅に住んでいた人が住宅ローンでマイホームを購入する場合、それまで家賃分も見込んで生命保険に加入していたなら、保険金額を減額することができ、保険料も安くなる可能性があるわけです。
そのため、住宅を購入した時は保険を見直すいいタイミングと言えます。

家計の使途不明金を把握するには、家計簿をつけて支出を細かく分析する必要があります。
これまで無意識に使っていたお金を具体的に洗い出し、要・不要に仕分け、その後はお金を意識的に使う習慣をつける必要があります。

生命保険の見直しも使途不明金の把握・見直しも、自分ではなかなか取りかかれないものです。一度、家計の専門家でもあるファイナンシャルプランナーに相談し、客観的な立場で分析、アドバイスをもらってみてはいかがでしょうか?