不動産投資の収益には、キャピタルゲイン(売却利益)とインカムゲイン(家賃収入)の2種類があります。

不動産の価格は、景気や物価、金利動向などの影響や、需給関係によって大きく変動する傾向があります。そのため、キャピタルゲインは不確実性が高く、売買のタイミングに左右される特徴があります。
いっぽう、インカムゲイン(家賃収入)は、景気の動きなどの影響を受けにくく、比較的安定しているという特徴を持っています。

そのため、好立地の値下がりしにくい物件を購入して、長期的にインカムゲイン(家賃収入)を得る不動産投資が注目を集めています。好立地の物件は、家賃を高く設定することができ、仮に売却するときも、価格が下がって損失を被る可能性が低いからです。

ただし、好立地の物件は購入価格も高いため、投資資金をたくさん準備する必要があります。実際に投資判断をする際には、投資資金と、その物件から得られる収益のバランスなども含めて検討する必要があります。

インカムゲインを目的に投資をする場合は、投資物件を決定する際に、投資資金に対する年間収入の割合である「利回り」を、物件ごとに計算して比較する方法を使います。

「利回り」には、「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があり、収益性の観点から投資物件を見極めるには、その両方に配慮する必要があります。

なお、不動産投資には、表面利回り、実質利回りでは測れない次のようなリスクもあります。

  • 地震・津波などの災害
  • 空室(賃借人が見つからずに家賃収入が得られない)
  • 突発的な修繕費用の発生

不動産投資は、株や債券などの金融商品への投資とは異なり、住居や土地という現物の資産に投資をすることです。そのため、不動産投資特有のリスクがあることも踏まえて、検討・判断する必要があります。