GOOD DESIGN AWARD
グッドデザイン賞受賞
2023年/ 分譲集合住宅
ライオンズ京都御所南レジデンス

ライオンズ京都御所南レジデンス外観写真 2022年9月竣工(分譲済)

ライオンズ京都御所南レジデンス外観

ライオンズ京都御所南レジデンス外観・内観

コンセプト
京町屋が残る閑静な中心市街地において、その街並みと歴史を未来に引き継ぐ内外観と快適性を併せ持つ新たな集合住宅をコンセプトに開発。水平線の重なりと揺らぎを感じる縦格子、「透き」を意識したデザインと共に、ワイドスパンと3つの光庭によって開放感・採光・通風を作り、これを断熱・衛生の技術※1によって支えることで、これからの京都の居住空間を実現しました。
※1.非接触鍵、エレベーターの非接触ボタン、内廊下の次亜塩素酸空間除菌脱臭機、抗菌処理床等、共用空間を清潔に保つ設備仕様
主な特徴
1.水平線の重なりと揺らぎを感じる縦格子により、歴史的景観を未来に引き継ぐ新たな外観をRC造建物に実現
2.外とも内ともつかぬ「透けた」あいまいな日本的空間を、金属や障子による幾何学的構成で現代的に表現
3.角地を生かしたワイドスパン+ガラス開口と3つの光庭による開放感・採光・通風によって快適な住環境を実現
企画・開発の背景
歴史的景観・街並みの保存・継承は京都において大きな課題となっており、特に、中心市街地のRC造の集合住宅においてはこの課題にしっかりと取り組む必要がありました。敷地は旧市街地型美観地区にあるため細かな形態規制がありましたが、この規制が持つ精神を共有・活用しながら、京都ならではの日本の美意識に触れる高機能な集合住宅を実現したいと考えました。元より、伝統的な街並みは木造のスケールによって造られているため、RC造の重さを感じさせない柱の配置・庇や梁の形状の検討を重ねました。
柱や壁の存在感を減らし、格子や障子による視線コントロール等、伝統的な手法も同時に活用しながら日本の「透き」を作り出すことによって、この地域に相応しい良好な住環境を作り出しました。また、「緑豊かな公園に面する角地」という利点を生かすためにコーナー柱をなくしてワイドスパンの構造計画にすることで、大きなガラス開口を作り出し、開放感・採光・通風を確保しました。
審査委員の評価
歴史的景観が保存される地区において、街並みを継承しつつ新しい外観を創っていくことは難しい課題である。「ライオンズ京都御所南レジデンス」は、京都旧市街地の恵まれた間口の広い角地に建っており、その外観が周囲に与える影響は大きいが、共用部を取り囲む住戸配置により、庇やサッシ、手すり、縦ルーバーが美しい外観を創っている。特に水平ラインを強調する庇は端部が薄くシャープで、繊細な縦ルーバーとあわせて日本の美を感じさせる。角地側の手すり壁についてはより繊細な意匠もあったのではとの意見も出たが、全体に高い意匠性が実現されており、審査委員からの評価も高かった。
物件概要
  • 物件名
    ライオンズ京都御所南レジデンス(分譲済)
  • 所在地
    京都府京都市中京区西洞院通夷川下る薬師町644番1他(地番)
  • 交通
    京都市営地下鉄烏丸線「丸太町」駅徒歩6分
  • 敷地面積
    916.34m2
  • 建築面積
    748.06m2
  • 延床面積
    2997.23m2
  • 構造・階数
    鉄筋コンクリート造 、地上5階建て
  • 総戸数
    35戸
  • 事業主
    株式会社大京
  • 設計・監理
    株式会社日企設計
  • 施工
    株式会社藤井組
  • 着工
    2021年8月3日
  • 竣工
    2022年9月26日
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