きれいに拭いたつもりでもガラスに跡が残ってしまったり、細いサッシの汚れが落としづらかったり、「窓掃除は大変」というイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし、ポイントを抑えて掃除をすることで窓掃除はぐっと楽になります。
今回は、窓掃除のコツや手順、道具についてなど知っておきたいポイントを5つにまとめました。ぜひこの記事を参考にして窓掃除に挑戦してみてください。

窓汚れの原因

そもそも、窓の汚れは何からできているのでしょうか。汚れの原因は外側と内側で異なります。
外側の汚れの主な原因は、風によって飛ばされてきた砂やホコリです。春に中国大陸から編西風に乗って運ばれてくる黄砂も汚れの原因になります。車の排気ガスや花粉なども汚れの原因です。

内側の汚れの主な原因は、窓を開け閉めするときについた手垢です。また、キッチンで揚げ物などをした際に油とホコリとが混ざって窓に付着すると、頑固な汚れになります。喫煙者のいる家庭では、タバコのヤニも汚れの原因のひとつです。

きれいに窓掃除をするコツ

窓掃除の際にちょっとした工夫をすることで、汚れが落ちやすくなるだけでなく、手間が減り家事の時短にもつながります。ここでは5つのコツをご紹介しましょう。

外側から先に掃除する

窓掃除をするときは、ガラスの外側からきれいにしましょう。外側の汚れは砂やホコリなどが原因のため目立ちやすいものが多いです。一方、手垢などによる内側の汚れは、外側のガラスが汚れていると見つけにくい場合があります。外側の掃除後に、光の反射を利用して内側の汚れを見つけて磨くことで、磨き残しをなくすことができます。

黒っぽい洋服を着て掃除する

窓掃除をするときに白っぽい洋服を着ていると、ガラスに反射してしまい汚れが見にくくなります。一方、黒っぽい洋服を着て窓掃除をすると、拭きムラを見つけやすくなるのでオススメです。

すりガラスの掃除のしかた

すりガラスの凹凸のある面は、ブラシなどを使ってあらかじめホコリを取っておきましょう。すりガラスは通常のガラスに比べて洗剤が残りやすいため、泡タイプの洗剤ではなく、液体タイプの洗剤がオススメです。

窓掃除の手順

窓掃除の手順について説明します。
窓掃除の手順は洗濯と同じで、「洗い」→「すすぎ」→「脱水」の手順で行いましょう。

(1) モップやハケを使い窓の外側の砂やホコリによる汚れを掃き落とします。上から下に向かって掃いていきましょう。乾いた汚れを大雑把に飛ばしておくことで、細かい汚れを落とす次の工程が楽になります。
(2) 次は洗剤による「洗い」の工程です。洗剤を窓に直接スプレーすると液ダレによる筋が残ってしまうので、洗剤をつけた雑巾で窓を拭きます。
(3) 続く工程は「すすぎ」です。水で濡らして絞った雑巾で窓を拭きます。前の工程で汚れは落としているので、洗剤を拭き取ることが目的です。
(4) 最後に「脱水」の工程を行います。乾いた雑巾で窓を拭きましょう。

窓掃除で準備するもの

窓掃除に必要な道具をご紹介します。雑巾と洗剤があれば掃除はできますが、より効率的に、よりきれいにするためには、次に紹介する道具を使用するとよいでしょう。

ゴム手袋:
肌の弱い方は、洗剤による手荒れを防ぐために用意しておきましょう。

洗剤:
窓掃除用の洗剤もありますが、食器用洗剤(水200ccに大さじ1杯)でも代用できます。

重曹水・セスキ炭酸ソーダ水:
油汚れや手垢などの酸性の汚れは、アルカリ性の重曹水(ぬるま湯200ccに、重曹小さじ1~2杯)やセスキ炭酸ソーダ水(水500ccに小さじ1杯)で落とすことができます。重曹水は、掃除後に白っぽいくもりが窓ガラスに残ってしまうことがあります。その際はクエン酸水や酢で拭き取ってください。

クエン酸水・酢:
ガラスの水垢やくもりは、洗剤や重曹を使わずに、クエン酸水(水200ccと小さじ1杯)や酢(水200ccに対して酢50~100cc)を雑巾に染み込ませて拭くとよいでしょう。窓ガラスの水垢やくもりの原因の多くは雨水に含まれるアルカリ性の金属イオンなので、酸性のクエン酸水や酢で中和してきれいにすることができます。

雑巾・タオル:
「洗い」「すすぎ」「乾燥」の3工程で別々の雑巾を使用します。雑巾が汚れていると、窓の汚れが落ちにくくなってしまうため、予備を用意しておきましょう。

マイクロファイバー製クロス:
乾拭きに使用します。繊維が窓に付着しないので、普通の雑巾よりきれいに仕上がります。

モップ・はけ:
洗剤や水で汚れを落とす前の段階で、外側のガラスの汚れを掃き飛ばすのに便利です。

ブラシ:
しつこい汚れやすりガラスの汚れを取る際に使用します。

スポンジ:
頑固な汚れをこすって落としたり、サッシを掃除したりする時に便利です。サッシを掃除するときは、スポンジにカッターで格子状の切り込みを入れると、隙間に入りやすくなります。

割りばし・ヘラ:
サッシの汚れをかき出すときに、キッチンペーパーを巻きつけて使用します。

スクイージー:
専門の業者も使うT字型の水切りです。液ダレによる筋が残るのを防ぐことができるため、「洗い」や「すすぎ」の工程を効率よく行うことができます。ホームセンターで売っているので、頻繁に窓掃除をする方や大きな窓がある、窓の数が多い場合は購入を検討してみてください。

窓ガラス以外の掃除

窓ガラスを掃除したら、窓ガラス以外の部分も一緒に掃除しましょう。汚れが落としにくいと思われがちな部分も、意外と簡単にきれいにすることができます。

ガラス枠

ガラス枠のパッキンは結露によってカビが発生しやすい部分です。カビは放置してしまうと取りづらくなります。重曹水やセスキ炭酸ソーダ水をスプレーして、5分ほど置いてからブラシでこすり洗いしましょう。
また、頑固な黒カビには塩素系漂白剤が効果的です。ドラッグストアやホームセンターでは、ゴムパッキン用の塩素系漂白剤も売っています。塩素系漂白剤が流れてしまわないように、パッキンの部分にキッチンペーパーを当て、その上からスプレーしましょう。15分ほど置いてから濡れ雑巾で拭き取るときれいになります。
(塩素系漂白剤の取り扱いには十分に注意してください。直接皮膚に触れると炎症を引き起こすことがあるので、使用時にはゴム手袋やマスクを着用してください。また、酸性系洗剤やクエン酸と混ざると、有害なガスが発生するので、他の洗剤と混ぜて使用することは絶対に避けてください。)

網戸

網戸は外して水洗いすればきれいになりますが、ここではもう少し簡単な方法をご紹介します。まず、網戸の外側から、全体にテープで新聞紙を貼り付けます。そのあと内側から掃除機をかけましょう。最後に水拭きをすれば完了です。

サッシ

窓のサッシ部分は砂汚れなどが溜まりやすいですよね。でも、次の方法で簡単に掃除ができます。まずは割りばしとキッチンペーパーを用意します。割りばしにキッチンペーパーを巻きつけ、水に湿らせて、レール部分の汚れをかき出しましょう。最後に濡れ雑巾で拭きあげて完成です。このとき、雑巾の代わりに切れ込みを入れたスポンジを使うとより簡単に掃除ができます。

ちょっとした工夫で窓掃除はぐっと楽になります。汚れは放置すればするほど落ちにくくなるので、定期的に窓掃除をしましょう。要領をつかんで慣れてくれば、5分程でひとつの窓をきれいに磨くことができます。