江戸の庶民も楽しんでいたといわれる「観葉植物」。昭和のマンションブームで一気に人気になりましたが、今では観葉植物というより「グリーン」「インドアグリーン」などと呼ばれ、インテリアとしての価値がさらに高まってきています。

少し前までは、居住空間に自然を呼び込むというような役割がグリーンにはありました。しかし、最近ではソファーやチェストなどいろいろなインテリアとうまく融合させることで、部屋全体をより魅力的にする。そんな積極的な使い方が目立ってきています。ここでは、あなたの空間づくりに役立つグリーンインテリアの3つの活用法をご紹介します。

  • グリーンをアート感覚で飾る楽しさ
  • 何をどう選ぶのか、選び方3つのポイント
  • 魅力をしっかりと引き出す飾り方

アート感覚で飾ってみよう!

部屋に変化を生み出すインドアグリーンの魅力

見慣れたグリーンでもじっくりと眺めているとその形の不思議さ、色の美しさに圧倒されてしまうことがありませんか?いろいろな植物が持つ多彩な表情、それがインテリアとしてのグリーンの魅力です。自然が作る造形は、私たち人間の手では生み出せないもの。だからこそ、部屋の中に変化を生み出し、そこで暮らす私たちの心にもよりよい影響を与えてくれるのです。

アートの気分でグリーンを飾ることの喜び

考えてみるとグリーンが持つ魅力は、アートにとてもよく似ているような気がします。絵や写真は、一人のクリエイターが生み出した唯一無二のものです。だからこそ、ひとはアートとの触れ合いを楽しみ、自分の空間を飾ろうとするのではないでしょうか。あなたのお気に入りのグリーンをアート感覚で飾ってみる。どんな品種を選び、どんな鉢を合わせ、お部屋のどこに飾るのか。考えただけでも心がウキウキしてきませんか?

モデルルーム写真

グリーン選び、3つのポイントを紹介!

お店で見て、感じて、決めることが大事

では、どんな植物を選べばいいのでしょう?今ではネットショップでも様々なインドアグリーンを買うことができますが、可能ならばぜひショップに出向いて、実物をご覧になってみてください。専門のショップはもちろんですが、最近ではインテリアショップや雑貨小物の専門店でもグリーンを置いている店が増えてきています。 

植物は同じ品種でも葉の形によって雰囲気が違います。形、色、硬さなども個体によって様々です。実際にご自分の目で見て、感じて、決める。それがグリーン選びの第一歩です。

置き場所に適した品種を選びましょう

グリーン選びでは置き場所も大切です。場所が決まっているのならば、日当たり、風通し、乾燥の有無などをしっかりチェックしましょう。例えば、日光が差し込む窓際には光が大好きな観葉植物の「パキラ」などを飾るのが理想的ですが、「オリズルラン」など直射日光が苦手な植物は比較的暗い場所に置いたほうが長持ちします。 

置き場所と置きたいグリーンの相性が悪い、そんな時はどうすればいいでしょう?このグリーンをどうしても!とお考えでしたら、お部屋のレイアウトを思い切って変えてみる、そんなグリーン・ファーストの考え方も楽しいかもしれません。新しいマンションにお引っ越しならば、ぜひグリーンのことも頭の片隅に入れてプランニングしてみてください。

育てやすさも大きなポイントです

もうひとつ、選ぶ時に考えておきたいのが育てやすさです。ご夫婦でお勤めの場合だと、日中のお部屋は締め切った状態になり、夏場だと室温もかなり高くなってしまいます。せっかく買ったお気に入りのグリーンがいつの間にか枯れてしまうのはとても悲しいものです。いずれにしても、置き場所や育てやすさなどはお店のスタッフに相談して、あなたにとってベストのグリーンを選ぶようにしましょう。

これがグリーンの魅力を引き出す飾り方!

座った時にどう見えるかを考えましょう

グリーンの飾り方にもいくつかのポイントがあります。リビングやダイニングに飾るなら、座った時にどう見えるかを考えましょう。見やすい高さで自然に目に入る場所に置くのがベストです。

枝の流れを遮らない置き方を

飾る空間に対して、めいっぱいの大きさのグリーンを選ぶと余白がなくなり部屋自体が狭苦しくなってしまいます。枝の流れを壁などで遮らないことはとても大事なことです。お客様が見てうっとうしくないか。ぜひ一度、部屋を客観的に見てみましょう。

色、質感などインテリアとの相性にも配慮を!

お部屋のインテリアとの相性も大切です。観葉植物として人気があるゴムの木の一種の「フィカス・ウンベラータ」や「ベンジャミン」などは特徴的な葉色や形などから、グリーンだけが目立ってしまうこともあります。周囲のインテリアと色や質感などが合うかどうかを考え、その上で、鉢や籐かごの鉢カバーなどを上手に利用すればグリーンをお部屋に溶け込ませることができます。

どの鉢を合わせるか、バランスが大事です

鉢にはテラコッタや陶器、ガラス製のものまでいろいろな種類がありますが、素材や形を考えることはグリーン選びと同じぐらい大切です。

例えば、スラッと縦に長い植物には少し高さがある鉢を合わせると、全体がひとつの線のようになって美しく見えます。また優雅に広がる羽状葉が美しい「アレカヤシ」などボリューム感のあるものには、どっしりとした鉢を合わせれば重心が低くなりバランスがよくなります。こういった縦に長い植物やボリューム感があるものはショップでグリーンと鉢とのバランスを観察してみるといいでしょう。

場所別・インドアグリーンの飾り方・選び方

最後に場所別の飾り方のポイントを紹介しましょう。

  • リビング
    リビングはゆったりと過ごすくつろぎのスペースですが、一方でお客様を迎える大切な場所でもあります。この空間では、まず主役になる大きなグリーンをひとつ決めます。「パキラ」や「ウンベラータ」など葉の大きな落ち着きのあるものがおすすめです。あとサイドテーブルにはインテリアとマッチしやすい「サンスベリア」、窓際には小ぶりながら存在感がある「アイビー」などを。大きな棚があるなら多肉植物やエアプランツを置いてみるとワンポイントになるので素敵です。ただしあまり過剰にならないように気をつけてくださいね。

  • 寝室
    リラックスできるやさしい色合いのもの、やわらかな曲線のものを選んで置きましょう。存在感の強い大型のものではなく、場所を取らない「モンステラ」など中鉢サイズがおすすめです。寝室のグリーンには湿度調節の効果もありますが、カビの発生などのリスクもあるので適度に風通しをよくしてあげることも大事です。

    モデルルーム写真

  • キッチン
    キッチンに緑があるのはとても気持ちがいいですね。「ポトス」などの小さな鉢をガラス瓶などと組み合わせておしゃれな空間を作りましょう。狭いスペースなら、邪魔にならないように「アジアンタム」を小さなプランターでたくさん吊るしたり、いろいろ工夫してみると楽しいですよ。

    モデルルーム写真

  • 玄関
    殺風景になりがちな玄関は、日陰でもよく育ち寒さや乾燥に強く、スペースをとらない「サンスベリア」などのグリーンがおすすめです。

    春はグリーンがさらに輝きを増す季節です。この記事を参考に、ぜひあなたのお住まいでもグリーンインテリアを楽しんでみてくださいね。

 

あわせて読みたい!