円山を語り、街とつながる住まいを。

緑豊かな自然と上質な都市文化が調和する円山。札幌の歴史を見守ってきた木々や、北海道神宮の歴史をすぐ近くに感じながら日々の生活を送るゆったりとした安心感を、このミッドマークス円山においても醸成していける住宅を考えました。
人の手の痕跡、四季の変化、時間・歴史、このようなものを感じながら、ここで住まう方々が自然なコミュニケーションを通じたつながりを、地域的な広がりをもって創出していける住宅をめざして。


時を重ねた円山と響き合う、
丁寧に作り上げた味わいあるデザインにしたい。

時を重ねて成熟してきた円山の地に調和するよう、時間をかけて人が丁寧に作り上げたような深い味わいを感じる建物にしたいと思いました。そのため、建物全体を彫刻のように立体的にデザインし、素材の一つ一つにこだわっています。低層部は、細かな凹凸のあるサビミカゲ石とナチュラルな風合いのタイルを合わせ、全体は木肌のように暖かく優しいテクスチャーでまとめました。また、マリオン(飾り柱)で階ごとにアクセントを付け、一層一層を人の手で積み上げていったように仕立てました。さらに敷地全体をゲートと列柱で囲うことで、ここで暮らす安心感をさらに確かなものにすることを目指しています。

外観等使用素材
  1. 外壁:45二丁掛けタイル
  2. 外壁、エントランス:サビミカゲ石ビシャン仕上げ
  3. 1階一部外壁:二丁掛けタイル
  4. エントランスのアクセント壁:特殊タイル
  5. 1階共用廊下床:タイルカーペット

円山の自然を内側にも宿す、
やすらぎに満ちた共用空間をしつらえるために。

共用空間は、豊かな円山の自然を内側にまで引き込むことをイメージしました。2棟のエントランスやエントランスホールは、同じ素材で統一感をもたせながらも、対比的な空間構成で変化を与えています。西側の「杜の邸」は、ゲート、アプローチ、エントランスホールを一体性のある空間とし、チェス盤のような市松模様の床をデザイン。東側の「桜の邸」は、ゲートから始まり、奥行きのある露地空間をイメージ。道に沿ってカフェの椅子が並び、隠れ家に迎えられるような演出としました。どちらもナチュラルイメージの素材を多用しており、心地よいやすらぎを感じていただけるでしょう。

船田 徹夫
船田 徹夫 Tetsuo Funada
一級建築士

坂倉建築研究所勤務時に「近代建築」を学び、実践する。
時代はポストモダンへと移行する中、自身も自由で柔らかな建築、歴史との関係性へと表現の可能性を広げて行く。その後、世界的な視野を持ちたいと願い、イタリア・ミラノの建築家のもとで勤務。
ミケーレ・デ・ルッキのもとでは歴史と現代性の融合によるダイナミックな空間を、アントニオ・チッテリオからはデザインの商品としての側面の重要性を学ぶ。
ライオンズ町田マークスフォートが2012年度グッドデザイン賞(住宅・住宅設備部門)を受賞している。



優美なる建物